Osaka Metro夢洲駅 大勢の観光客で一杯
障がい児と行く大阪・関西万博2025|夢洲駅からフランス館まで家族で楽しんだ一日
2025年5月某日。ついにこの日がやってきました――「EXPO 2025 大阪・関西万博」。



夢洲駅に降り立つと、まず驚かされたのはその人の多さ。平日だから少しは空いているかと思っていたのですが、甘かった……!
夢洲駅地上、改札を抜けた先には広大な広場が広がっており、まるで違う世界にワープしたような感覚になります。
私たちは、重度知的障がいをもつ娘と妻と三人で訪れました。家族での外出は何かと準備も気苦労も多いものですが、この万博はどうしても見ておきたいと思い、満を持してのチャレンジです。



EXPO 2025 大阪・関西万博 2025年日本国際博覧会
大阪市此花区夢洲1-1
EXPO 2025 大阪・関西万博 2025年日本国際博覧会 入場料金
EXPO 2025 大阪・関西万博 2025年日本国際博覧会 バリアフリーについて
大阪・関西万博2025|介助が必要な方への会場サポートについて
大阪・関西万博では、介助が必要な方に向けた会場サポートを実施しています。介護有資格者と研修を受けたボランティア2名が対応し、安心して万博を楽しんでいただけるようサポートいたします。
主な支援内容は、車いす移動サポート(押し手がいない、または不足している方対象)と、視覚障がい者の移動サポートです。また、これらの方々への付き添い・見守りサービスも提供し、万博会場内での安全で快適な時間をお手伝いします。
サポート実施日は、6月・7月・8月にそれぞれ数日設定されており、利用時間は10:00~18:00(最大8時間)です。集合は利用開始の30分前。申込締切は来場日の2週間前で、定員に達し次第受付終了となります。なお、当事者(同行者除く)には万博チケットが提供されます。
安心のサポート体制で、誰もが楽しめる万博体験を。
入場する際は全ての荷物、液体も全てを金属探知機を通して、入場。
並ばない万博……?現実は長蛇の列!
事前に11時の入場予約をしていましたが、夢洲駅から会場入口まではすでに大行列。手荷物検査も厳しく、すべての荷物や液体を金属探知機に通してのチェックです。



最終的に入場できたのは11時45分頃。すでに娘は少し不機嫌に……。
東ゲートから入場。
ですが、東ゲートを抜けてすぐに見えた大屋根リングの存在感に、娘も思わず目を丸くしていました。



木造建築の象徴「大屋根リング」
会場の中心にドーンと構えるのが「大屋根リング」。全長2km、日本最大規模の木造建築であり、日本の伝統技法である貫(ぬき)接合をベースに、現代技術を融合させて作られたとのこと。
まさに「多様でありながら、ひとつ」というコンセプトを体現した構造で、実際にその下を歩くと、木の温もりを感じつつも近未来的な空気に包まれ、ちょっと感動。
日差しを遮ってくれる空間としても優れており、暑がりな娘も過ごしやすそうでした。


記念スポット「ミャクミャク」は大人気
会場の至るところに公式キャラクター「ミャクミャク」のオブジェがありましたが、記念撮影スポットはどこも人・人・人!
なんとか一瞬のすきにパシャリと撮影。娘はこの不思議なキャラクターが気に入ったようで、帰ってからも「ミャクミャクいたね」と何度も言ってくれました。


フランスパビリオン
フランス館へGO!並ぶか並ばないか、現場で決める!
正直、人気パビリオンはどこも長蛇の列でした。アメリカ館は2時間待ちと聞いて早々に断念。お隣のフランス館は40分待ち程度とのことで、そちらに並ぶことに。
途中、娘が飽きてしまわないか不安でしたが、スタッフの方が優しく対応してくださり、なんとか乗り切れました。
鼓動 PULSATION
芸術とファッションが融合する「フランス館」
いよいよ入場。まず出迎えてくれたのは、タペストリーとプロジェクションマッピングを融合した美しい空間「PULSATION(鼓動)」。
まるで心臓の鼓動を視覚化したような空間に、娘も妻も思わず立ち止まって見入っていました。


タペストリーヤックルとアシタカ
オーギュスト・ロダンの彫刻作品
樹齢千年のオリーブの樹木


オーギュスト・ロダン 守りの手
そして有名な「オーギュスト・ロダン」の彫刻や、樹齢千年のオリーブの木の展示、さらにはルイ・ヴィトンやディオール、セリーヌといったフランスを代表するファッションブランドとのコラボ展示も圧巻。


ルイ・ヴィトン常設展示
真っ白のトランクをドーム状の巨大な球体が回転する部屋全体にプロジェクションマッピングのような映像を映し出され。
トランクで出来た球体に映像でルイ・ヴィトンが映し出され凄く綺麗で、まるでファッションと未来が融合した異空間。娘はぐるぐる回る球体に大興奮。




クリスチャンディオールの常設展示



クリスチャンディオールのドレスにうっとり。
ディオールのエリアでは、白いドレスを着た大小さまざまなマネキンが壁一面に並び、まるで舞踏会のような雰囲気。娘も「きれーい!」と声を上げ、妻と2人でうっとりと見入っていました。
芸術やファッションには詳しくない私ですが、視覚的に楽しめる展示が多く、誰でも楽しめる工夫がされていると感じました。



ノートルダム大聖堂
フランス
ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)、ディオール(DIOR)、セリーヌ(CELINE)というフランスを象徴するファッションブランド、と日本人コラボレーションによる展示による展示が見どころです。
フランスパビリオンはこれにて終了です。
今回の大阪・関西万博訪問は、正直「並ばない万博」のはずが、かなり並びました(笑)。
ですが、会場スタッフの丁寧な案内や、展示物の見ごたえ、そして娘が笑顔で楽しんでくれたことを思うと、家族で行けて本当によかったと思います。
障がいのある子どもとの外出は大変なことも多いですが、それ以上に「行ってよかった」と思える体験がありました。バリアフリー対応もきちんとされており、スタッフの配慮もありがたかったです。
次はどのパビリオンに行こうか?そんな話をしながら、帰り道も少しワクワクしていた私たち。万博はまだまだこれからです!
障がい児と行く大阪・関西万博2025|夢洲駅からパビリオン散策まで家族で楽しんだ一日
アイルランドパビリオン
アイルランドパビリオンで幻想的な体験を
フランス館を出たすぐ近くに、アイルランドパビリオンがありました。並んでいる人数も少なかったため、「これはチャンス」と思い、家族三人で並んでみることに。
しかし、並んでいたのは“整理券をもらうため”の列でした。スタッフに確認すると「入場のためには整理券が必要です」とのこと。
それでもいいと伝え、引き続き列に並ぶこと約30~40分。ようやく整理券をゲット!入場時間は15時15分から。
現在時刻は13時過ぎ。約2時間の空き時間、さてこれからどうする?
EXPO 2025 大阪・関西万博マップを見ながら考える。
大屋根リングを一周する散策タイム
EXPO 2025 大阪・関西万博の会場マップを開いて、次に行く場所を相談。やはり目玉の一つである木造建築「大屋根リング」に登って、一周しながら散策(散歩)をすることに。


大屋根リングへは、エスカレーターやエレベーターも設置されているので、車椅子利用者や子ども連れでも安心してアクセスできます。
大屋根リングに上がってきました。中々良い天気なので暑いですね(笑)
上に登るとそこはまるで空中庭園。芝生が広がり、色とりどりの花々が咲くエリアには、多くの人が寝転んだり、ゆったりと時間を過ごしていました。中には楽しく談笑しているグループもあり、和やかな空気が流れていました。
急勾配の斜面は立ち入り禁止ですが、緩やかな斜面には芝生が敷かれ、自由に歩くことができます。娘も芝生の上を嬉しそうに歩いていました。
大屋根リング一周散策スタートです。


ポルトガル館
ウォータープラザ
ここでは噴水ショーがあるみたいです。
シンガポール館


ベルギー館
サウジアラビア王国館
ドイツ館
オーストラリア館
ウズベキスタン館
世界のパビリオンを横目にぶらり散策
大屋根リングの途中には、様々な国のパビリオンが点在しています。
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ポルトガル館
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ウォータープラザ(噴水ショーあり)
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シンガポール館
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ベルギー館
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サウジアラビア王国館
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ドイツ館
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オーストラリア館
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ウズベキスタン館
どれも個性的で惹かれましたが、今回は時間の都合もあり、じっくり見るのは次回に持ち越すことに。
写真を撮ったり、日陰で休んだりしながら進んでいると、気づけば時刻は14時40分。あれ?一周は間に合わない?
ということで、残念ながら来た道を早歩きで戻ることに(笑)。
ちなみに日没後にはこの大屋根リング全体がライトアップされ、幻想的な雰囲気になるそうです。時間に余裕のある方は、夜の訪問もオススメです。噴水ショーなども夜に開催されるようですよ。
アイルランド館 アイルランドパビリオン
いよいよアイルランド館へ入場
整理券の時間ギリギリ、なんとかアイルランド館に間に合いました。案の定、最後のグループでした。


中に入ると、アイルランド人スタッフと日本人スタッフが交互に英語と日本語で丁寧に説明してくれます。
苔のように見える本物の植物が飾られており、匂いをかぐととても良い香り。皆さん順番にクンクン(笑)。


アイルランド ハープ
アイルランドの文化とアートにふれる
次に案内された展示エリアでは、アイルランドの伝統工芸や陶芸品、貴重な書物が展示されていました。





そして、次に案内されたのは、大きな部屋。
そこには楽器を持った3人のスタッフが待っていました。1人がギターのような楽器を奏で始めると、他の2人がアコーディオンのような楽器を手に合流。リズムが生まれ、徐々に演奏が盛り上がっていきます。
そのうち1人が踊り始め、観覧者にも「一緒に踊りましょう!」と声かけが。娘は不思議そうに見つめていましたが、妻はリズムに乗って小さくステップ。周囲の人たちも次々に踊りだし、会場全体が笑顔でいっぱいに。
演奏のラストは無言の芝居と幻想的な旋律で締め。まるで夢の中にいるような、静かで不思議な余韻を残してアイルランド館のプログラムは終了しました。


マイボトル洗浄機
無料でマイボトル洗浄できます。ただし。。。透明ボトルは反応しないので使用できないです。お気を付けください。
今回、娘(重度知的障がい児)と妻と三人で訪れた万博でしたが、特別支援が必要な家族でも比較的スムーズに回れる工夫が随所に見られ、思った以上に楽しめました。
夢洲駅からのアクセス、会場内の案内表示、エレベーターやスロープの整備など、全体としてバリアフリーを意識した作りになっていたのが好印象でした。
また何度でも来たいと思える、大阪・関西万博2025。今後も続々と新しい体験が増えると聞いているので、次回訪問も楽しみです。
つづく。